私、今度こそあなたに食べられません! ~戻ってきた俺様幼馴染ドクターと危ない同棲生活~
結局、動物園を出たのは閉園直前。
修は普段忙しいのに、休みの日につきあわせすぎただろうかと小さく反省していた。
「ごめん、長居しちゃったね」
「いいよ。面白いものも見れたし」
「そうだよね、ここは珍しい種類も多いし」
「面白かったのはくるみ」
「私、珍獣じゃないけど」
私が眉を寄せて呟くと、修は心底楽しそうに笑っていた。
「それにしても普段、すごく呼び出されてるのに、今日呼び出しないんだね」
「基本的に土日は専門のスタッフがいるしな。それでもどうしてもって時は呼び出されるけど」
「そうしないと身体も持たないもんね」
私が言って、修が頷いたとき。
私のお腹が、ぐぅうううううう……と盛大に鳴った。
(なんて大音量……!)
思わずお腹を押さえて「お、おなか減ったね」と苦笑すると、修は微笑む。
「あぁ、予約取ってるし行くか」
「へ?」