私、今度こそあなたに食べられません! ~戻ってきた俺様幼馴染ドクターと危ない同棲生活~

 修は低い声で続けた。

「せめて俺がくるみの家を出るまでの間、ちゃんと今の俺と向き合って付き合ってみてよ。それでくるみがまだ結婚したくないって言うなら俺は諦めるから」

 私はその提案を聞いて、なんとか頭を回しながら、自分に有利な条件で修を頷かせようとする。

「うちもちゃんと出て行ってくれる?」
「あぁ」
「みんなにも誤解といてくれる?」
「あぁ。お祝い会も延期してもらおう。それでどう?」

 修はそう言うと、下を向いた私の顔を覗き込む。
 私は慌てて付け足した。

「……も、もう、へ、変なことしない?」
「これからは、くるみが嫌だって言うことはしない」
「ほんとに……?」

 訝し気に修を見ると、修は困ったように笑う。

「俺のこと信じられない?」
「うん」

 私がきっぱり頷くと、修も「……確かに」と呟いていた。

(日頃の行いってやつだよ……)

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