私、今度こそあなたに食べられません! ~戻ってきた俺様幼馴染ドクターと危ない同棲生活~
思わずそう思っていた。
私はいい加減、修との思い出に決着をつける必要があるのかもしれない。
私はそう思いなおすと、「……わかった」と頷いた。
その次の瞬間、
「よかった!」と、修が私を抱きしめる。
「ちょっ!」
「これくらいは許して。付き合ってるんだし」
「……」
(なんだかすでに騙された気がするのは私だけなの……?)
黙っていると、さらに強く抱きしめられる。
気づくと、ドキドキ大きな音が伝わってきて、私のものかと思ったら修の鼓動だった。
「心臓速いよ……」
「実は結構緊張してた」
修は苦笑して言う。
私もそれに笑うと、自分も修の背中におずおずと手を回す。
―――そうだよね。これくらいは、いいよね……?