私、今度こそあなたに食べられません! ~戻ってきた俺様幼馴染ドクターと危ない同棲生活~
「もう遅いし、寝るか」
「寝る⁉」
修の言葉に構えてしまうと、修は私をまたじっと見る。
その目に見つめられると、やっぱり5年前を思い出して震えた。
「な、なに……ひゃっ」
修はそのまま私の頬を触る。
「またそうやって震えて……」
でも、修は『いじめがいがある』って喜ぶんでしょう?
そう思ったけど、修の反応はそれとは違って、私の髪を優しく撫でると目を細めて私を見ていただけだった。
「なに……」
「ちゃんと酔い冷ましてから風呂に入れよ」
「わ、わわわわわわかってるわよっ」
私は叫ぶと、そのまま脱衣所に駆け込む。
やっと一人になれた安心感からか、その場に座り込んだ。
そして、じっとしていると、ドッドッドッと音が聞こえた。
(これ、私の心臓の音じゃん!)
「なに! なんなの……⁉」
修がいつもとちがって……思っている言動じゃないから。だから、ドキドキするんだ!
修が悪い……。全部、修が悪い……!