私、今度こそあなたに食べられません! ~戻ってきた俺様幼馴染ドクターと危ない同棲生活~

「な、なに……⁉」
「ちょっと栄養補給」

 修から消毒液の香りと、手術の後に特有の血の混ざったような匂いがする。
 人によってこの匂いがだめって人もいるけど、私は全然平気だった。

―――むしろ……。

(緊急で呼び出されてるから今日も手術ばっかりだったんだろうなぁ……)

 そう思って目を瞑ってから、ポンポン、と修の背中を叩く。そして口を開いた。

「こんなのじゃなくて、ちゃんとした栄養取って。ご飯あるよ?」
「あぁ。でも、あと少しだけこうさせて」

 修があまりに疲れた声でそう言うものだから、私はもう少しだけそうさせてあげることにした。
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