私、今度こそあなたに食べられません! ~戻ってきた俺様幼馴染ドクターと危ない同棲生活~

 しかし、芦屋先生はきょとんとした顔をして口を開く。

「支えるっていうか……居場所があるだけでいいんじゃない?」
「え?」

「ほら、結婚は生活になるから、色々しないとって思うだろうけど……須藤先生とか、たぶん猪沢先生も、帰る場所があるだけで嬉しいんじゃないかな。私もそうだし」

「仕事してても?」
「だって、同じ空間で暮らすんでしょ? いてもいなくても、一緒にいるって感覚あるじゃない」

 確かに修の気配は感じるけど……。

「……そんなものですかね」
「そうよ。逆に、くるみちゃんは違うの? 彼のいる、帰れる場所があるだけでいいって思わない?」
「……それは」

 確かにそうだ。
 結婚とか仕事とか難しく考えすぎてたのかな?

 いや、修と結婚するって決まったわけじゃないけど。
 しかも結婚となればもう一つ大きな問題がある。
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