黒歴史な天才外科医と結婚なんて困ります!なのに、拒否権ナシで溺愛不可避!?

 そう思った時、修はそっと私から唇を離す。
 私はそれが名残惜しくて、そのままぼんやりした目で修の唇を追っていた。

 修は私の頬を優しく撫でると、立ち上がって、シャワー浴びてくる、と言った。

 私はその後姿を見ながら考える。

ーーーあのままキスが続いていたらどうしてたんだろう……。

 やけに顔が熱い。心臓の音も落ち着く気配すら見せない。
 どうしたらいいのかわからなくなって、私は自分の頭をガシガシ掻いていた。
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