私、今度こそあなたに食べられません! ~戻ってきた俺様幼馴染ドクターと危ない同棲生活~
ごつごつしてて男の人の手だ。
指は細長いのに、その指先はやけに固くて……。
急に以前その指に触れられたことを思い出して、顔が熱くなる。
(なんだ、私! 変態だっ! 確実に変態じゃないか!)
「くるみ?」
修が不審そうに私の顔を覗き込んだ。
「な、なにも考えてないっ!」
「なんだ、その宣言は。おかしな奴だな」
そう言って修が苦笑する。
それでも目が合うと、また甘く蕩けるような目で見つめられる。
そうされると、先ほど、自分だけが不埒なことを考えていたように思えて泣きそうになる。
(これは、なんの罰ゲームなの⁉)
叫びだしたい気持ちを、サンドイッチと一緒に胃に流し込んだ。