私、今度こそあなたに食べられません! ~戻ってきた俺様幼馴染ドクターと危ない同棲生活~

「これ、ハリキリすぎてるみたいじゃん!」

 家に帰って、いつの間にか作っていた料理は10品を優に超えていた。私は慌てて何品かは容器に入れ冷蔵庫に入れる。

 そんなことをしていると、修が帰ってきて、時計を見ると9時過ぎだった。


 玄関先に急いで走り、同じように急いで帰ってきたらしい修の様子を見て、私は思わず笑う。

「ただいま」
「おかえりなさい」

 そう言って、私はなんで自分が急いで帰ってきていたのかわかった気がした。

(私、修に『おかえり』って言いたかったんだ……)

 抱きしめられて、私はそれに抗うことなく受け入れる。
 
―――帰る場所があるだけでいいんじゃない?

 芦屋先生の言葉が頭をめぐった。

(修は、ここが帰ってくる場所だって思ってくれてる?)
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