私、今度こそあなたに食べられません! ~戻ってきた俺様幼馴染ドクターと危ない同棲生活~

 修に頬を撫でられる。
 身体がびくりと跳ねた。

「ふぁっ!」
「くるみ、こっち向け」
「やっ……」

 唇に触れる修の指の感触に泣きたくなる。
 顔を限界までそらしたら、顎を掴まれ修の方を向かされる。

 キスされると分かったら、心臓の音と緊張感が高まって、勝手に涙が目に浮かんだ。

「ちょ、まって……」
「なんで?」
「今、おかしいからっ……」

(心臓が口から出そう……)

 修はわざとみたいに目を合わせて微笑むと、そっと唇を合わせる。

 軽いキスだけだったのに、私の心臓の音はうるさいくらいに鳴り響き続けた。
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