私、今度こそあなたに食べられません! ~戻ってきた俺様幼馴染ドクターと危ない同棲生活~
「なるほどね……」
休憩の時、事情を聞いた栗山先生が、コーヒーを淹れてくれて私に渡してくれる。
私はそれを受け取ると、コーヒーに口をつけた。
「修のことは……5年前の方が確実に好きだったと思うんですけど」
好きなのは間違いなく5年前の方が好きだった。
修のこと、疑うこともなく信頼を寄せてたし、緊張感だってなかった。
私がそんなことを考えていると、栗山先生は私の前に座った。そしてまっすぐ私を見る。
「夏目さん」
「はい」
「僕のことは……どう思ってる? 好き?」
聞かれてすぐに私は頷く。
「もちろん好きです」
「うん、そうだよね」
そう言って栗山先生は苦笑した。
(あれ? 変なこと言った?)