私、今度こそあなたに食べられません! ~戻ってきた俺様幼馴染ドクターと危ない同棲生活~

 私は息を吸って、栗山先生を見つめる。

「……心臓も痛いくらい、ですか?」
「そうだね。キス一つするのも怖いくらい」
「……っ」

(今、わかった)

ーーーその意味と、今の自分の気持ち。

 私は思わず頬を手で覆う。
 きっと今、顔が赤い。

「く、くくくくく栗山先生、ああああああありがとうございます!」
「いいえ」

 私はぺこりと頭を下げると、慌てて研究室を出て息を整える。

ーーーこの泣きたくなるほど胸が痛い気持ちが、本当に好きだってことなんだ……。

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