私、今度こそあなたに食べられません! ~戻ってきた俺様幼馴染ドクターと危ない同棲生活~

 その日なんとか仕事をこなし、帰り道、大学病院を経由して帰ってみた。
 別に修に会えるかも、なんて期待はしていない。

 ……いや、うそだ。
 期待してる。すっごいしてる。

 修の顔見るのが夜まで我慢できそうになかった。下手すれば帰ってこない日もあるし……。

 しかし、もちろん病院の外で医師に会うなんてことはほとんどない。
 だけど、諦め悪く、私はこんなところまで来てしまったのだ。

「っていうか私、本当に何してるんだろ……」

 呟いて踵を返したその時、
 一台の救急車が救急搬送口に停まった。病院の中からは看護師と医師が出てきて、私は息をのむ。

(あの医師、修だ……!)
< 299 / 388 >

この作品をシェア

pagetop