私、今度こそあなたに食べられません! ~戻ってきた俺様幼馴染ドクターと危ない同棲生活~
「いよいよ結婚するのね」
母がそう言って笑うと、私は言葉に詰まった。
「そ……それは、わからないけど……」
「父さん、くるみは昔から修にぃ、修にぃ、ってずっと修くんだけにくっついていたじゃない。心配してたのよ」
母は突然、父の方に目を向けてそんなことを言う。
「心配?」
「くるみが、修くんのほかにも好きなこと見つけられたうえで、修くんと一緒にいることを選ぶならいいんだけど、ってね。それに母さんのこともあったし。あんなこと、気にしないでいいのに」
母はそう言うと、お茶を一口飲む。
私が首を傾げると母は続けた。
「今だから言えるけど、私と父さん、ほぼ駆け落ちみたいなものだったのよ」
「ふぇっ。うそ……!」