私、今度こそあなたに食べられません! ~戻ってきた俺様幼馴染ドクターと危ない同棲生活~

「あれからそのままずっとここを置いてもらってたんだ。5年間、管理会社に管理はしてもらってて」

 ここは5年間、今もずっとこのままだった。
 電気や水道まで……普通に通っている。

ーーーちょっと待てよ? ってことは、

「ちょ、ちょっと待って……そもそも住む場所がないから、私のところに転がり込んできたんじゃなかったの⁉」

 私は叫ぶ。

 そうだ。最初に彼は言ったはずだ。
 『まだマンションが決まらないから決まるまでの一か月住む』と。

 私が怒りに震えていると、修はふっと笑って口を開く。

「そんなことあるわけないだろ。くるみは相変わらず騙されやすすぎ」

「何考えてんだぁああああああああ!」

 最初から、住む家はあったのに私のところに転がり込んできたってことですよね⁉

 しかも私の部屋の何倍も広いこのマンションがあって……! 私の狭いアパートなんかに……!

(意味が、意味が分からない……!)

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