私、今度こそあなたに食べられません! ~戻ってきた俺様幼馴染ドクターと危ない同棲生活~

 そのとき、俺は大学に入ったばかりで、一人暮らしを始めていた。
 自分がロリコンでおかしな奴なのではないかと不安に思って、その時告白された女の子の中で、顔が好きだな、と思った子と付き合った。セックスをしてみたけど、結局すぐに別れた。

 あとで、その子の顔がくるみに似ていたのだと気づいて、自分で自分に呆れた。


 そんな中なんとなく地元に帰った時に、くるみがクラスの男子と並んで歩いているのを見て、自分の気持ちをさらに突き付けられた気がした。

 俺はとっさに、男子と歩くくるみに声をかけた。

「くるみ」
「修にぃ! どうしたの! 大学は?」
「春休みだから、少し帰ってきた」
「そうなの⁉ うちにも寄ってくれる?」

 きらきらした明るい笑顔でくるみが嬉しそうに聞く。
 俺はそれを見て、やっぱり自分はこの子のことが好きだと思っていた。

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