私、今度こそあなたに食べられません！ ～戻ってきた俺様幼馴染ドクターと危ない同棲生活～

　俺は、やっとくるみにもう一度プロポーズした。

「俺にはくるみしかいない。くるみしかいらない。……夏目くるみさん。俺と結婚してください」
「わ、私でいいの」
「相手がくるみじゃなければ、俺は一生結婚なんてしない。俺が結婚したいのも、一緒にいたいのもくるみだけだ」

ーーーそれは間違いなく俺の、本心だった。


「よろしくおねがいします」

　恥ずかしがりながらもそう返事してくれたくるみの顔が、今まで見たどんな顔よりかわいくて、愛しくて、俺の人生を全てかけてもこの子を守りたいと思っていた。


　それから5年前からずっと管理してもらっていた俺のマンションにくるみを連れて行った。

「くるみの記憶、きちんと塗り替えたかったから」

―――やり直して、0から始める場所はここしかないと思った。

「修……？」
「言ったよな。プロポーズ受けたら抱くって。もちろん覚えてたよな？　くるみ、答えて」
「……う、うん」

　くるみに精いっぱい優しく口づける。
　くるみの表情が少し柔らかくなったのに安心した。

「今回はきちんと見ていろ。くるみがされること全部、見て、感じて、鮮明に焼き付けろ」