私、今度こそあなたに食べられません! ~戻ってきた俺様幼馴染ドクターと危ない同棲生活~

 くるみに何度もキスして、何度も抱きしめて、あの時できなかったこと全部した。

「どうしよっ……んっ! あっ、変なの、んんっ、おかしくなるっ……! へっ、変だから、は、恥ずかしいっ……あぁっ……! も、もう見られたくないっ!」

「全部見せて。大丈夫、もっと好きになるだけだから」

 途中くるみが手を伸ばしてきて、その手を取って頬ずりした。

 大好きで、大好きで、大好きで、
 こうして、欲をはらんだ目で自分を見てくれるくるみが愛おしくて、また何度も口づける。

 一つになる直前、目を瞑ってしまったくるみに「見てなさい」とはっきり言って、目をそらすことを許さなかった。

 くるみはおずおず目を開いて、真っ赤で泣きそうな顔をしていて、思わず軽いキスをする。

 気持ちよさも幸せも与えるのが全部自分であるように。

 そんなことを祈りながらくるみを胸に抱く。

「くるみ、気持ちいい」
「修……、修ッ」
「かわいい、くるみ。俺だけのものだ」

 何度もキスをして、何度も抱きしめて……。
 くるみが流す涙も、流れる汗すら愛おしくて。

「気持ちいっ……」
「あぁ、すごく気持ちいいな。俺とくるみだからできる気持ちいいことだから……。身体でも、心でも覚えて」

 くるみは俺の背中に回して、くるみからキスをしてくれる。

「好き、私、修のことが好きっ。全部、修の好きにしてほしいっ……」

―――なんで今。

「……そんなこと言うのは反則。悪い子だ」

 その時、今までできる限り掴んでいた理性が、ぷっつり切れたことだけは覚えている。
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