私、今度こそあなたに食べられません! ~戻ってきた俺様幼馴染ドクターと危ない同棲生活~
そのままちゅ、ちゅ、と口づけて、いつの間にか修の手が胸に回る。
私は肩を震わせて、修を見上げた。
「ひっ! も、もう、十分した! 絶対今日は無理だからね……!」
「何言ってるんだ? 俺はまだ全然体力残ってるし、くるみと楽しもうと思って用意したものがたくさんあるから」
(何を用意してるんだ!)
「なに! ど、どう言う意味⁉」
私が叫ぶと同時、修は私の手を取りそのままベッドに縫い付ける。
「ほら、もう一度食わせろ」
「も、もうやだっ! この体力お化けぇ!」
「ボストンで培った体力だし」
「ボストンでなにしてきたのよ! いますぐボストンに帰れっ!」
「嫌だ。二度と離れるつもりはない」
修はそう言うと、私の耳朶に口づける。そして耳元で囁いた。「毎日、くるみを食べつくすから」
それから修は私の身体に唇を落とし続ける。
気持ちいいし、嬉しい。
でももう一度言おう。
物に限度がある。限度が、あるのだ。
「もう勘弁してくれぇぇええええええ!」
私の叫んだ声は、5年の間にばっちり防音壁になっていた修の部屋の寝室の壁に吸い込まれて消えた。