私、今度こそあなたに食べられません! ~戻ってきた俺様幼馴染ドクターと危ない同棲生活~
とにかくどうしていいのかわからずにダッシュで大学に戻った。
そして研究室まで戻ると、先ほど閉めたばかりの研究室の鍵を開け、部屋に入り鍵を中から閉めると、部屋の奥の奥、机の横で寒くもないのに身体をぶるぶると震わせて小さくなった。
暗いからか、研究室内のラットが起きていて、カサコソと音を立てる。
普段はかわいいと思うのだが、今日に限ってはその音がさらに恐怖を助長させた。
家に帰って大恋愛映画にむせび泣く誕生日のはずが、いつの間にかホラー映画に早変わりだ。
ジェイソンかゾンビか……それらから逃げ惑う人々の気持ちが分かってしまって、泣きそうになる。