私、今度こそあなたに食べられません! ~戻ってきた俺様幼馴染ドクターと危ない同棲生活~
 修が私の頬を撫でる。
 また泣きそうになった時、修のスマホのアラームが鳴った。

「残念、授業時間のアラームだ。じゃあな」

 修はそう言って私から手を離す。
 私はほっとして息を吐いた、次の瞬間。

 修は、ちゅ、と唇に口づけたのだ。

「これくらいは、な」

(ないがこれくらいよ! 唇じゃないか!)

 私は顔を真っ赤にして固まり、修を睨む。

 修が戻っていった時、窓から向かいの研究棟が目に入る。

 ちょうど何かの会議が終わったところらしく、先生方が出てきていて……。
 その中で、こちらを見て真っ赤になって固まっている栗山先生と目が合った。

 私はそれを見て、先程のキスを見られていたことを悟り、結局泣いた。
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