僕惚れ①『つべこべ言わずに僕に惚れろよ』
待ち合わせは、近所の神社の鳥居前に朝七時。
校区の端の方にあるうちの地区は、登校に結構時間がかかる。
慣れれば待ち合わせ時間を十五分にしてもいいだろうが、今日が初登校の一年生の女の子が一緒となると、時間にゆとりを持った方が良い。
うちの母伝にちゃんと連絡は行ってるだろうが、僕は一応年長者の努めとして少し早めに家を出た。
六時五十五分には神社に着いたはずだが、果たしてそこにはすでに小さな女の子が一人、凛とした立ち姿で僕のことを待ち構えていた。
肩より少し長く伸びた髪を、2つ分けのおさげにしたその女の子は、白いブラウスに、紺色のワンピースを着て、真っ赤なランドセルを背負って立っていた。
遠目にも分かる、抜けるような白い肌に、薔薇色の頬。赤くてふっくらした愛らしい唇。まるでお人形のような子だ、と思った。
そして、何よりも僕の目を釘付けにしたのは、彼女の、くっきりとした二重の大きな瞳だった。まつ毛も長くて本当に愛らしかった。
そう、恥ずかしい話、五つも年の離れた小さな女の子に、僕は一目で恋に落ちたのだ。
校区の端の方にあるうちの地区は、登校に結構時間がかかる。
慣れれば待ち合わせ時間を十五分にしてもいいだろうが、今日が初登校の一年生の女の子が一緒となると、時間にゆとりを持った方が良い。
うちの母伝にちゃんと連絡は行ってるだろうが、僕は一応年長者の努めとして少し早めに家を出た。
六時五十五分には神社に着いたはずだが、果たしてそこにはすでに小さな女の子が一人、凛とした立ち姿で僕のことを待ち構えていた。
肩より少し長く伸びた髪を、2つ分けのおさげにしたその女の子は、白いブラウスに、紺色のワンピースを着て、真っ赤なランドセルを背負って立っていた。
遠目にも分かる、抜けるような白い肌に、薔薇色の頬。赤くてふっくらした愛らしい唇。まるでお人形のような子だ、と思った。
そして、何よりも僕の目を釘付けにしたのは、彼女の、くっきりとした二重の大きな瞳だった。まつ毛も長くて本当に愛らしかった。
そう、恥ずかしい話、五つも年の離れた小さな女の子に、僕は一目で恋に落ちたのだ。