僕惚れ①『つべこべ言わずに僕に惚れろよ』
その時にみんなから聞いた話をまとめてみると、情けないことに僕はあの地震騒ぎのあと、丸二日、気を失ったままだったらしい。
出血量が多かったのもさることながら、葵咲ちゃんとのことが気になりすぎて、睡眠不足だったのも祟ったみたいで。
要は失血はきっかけにしか過ぎなくて……僕は丸2日間爆睡していたということだ。
両親によると、僕の予想通り、その間、葵咲ちゃんはずっと僕のそばを離れずにいてくれたみたいだ。
周りがどんなに少し休んだ方が……と説得しても、頑として僕から離れようとしなかったらしい。
「貴方と葵咲ちゃんは兄妹みたいにして育ったんですものね」
母はそう言って笑ったけれど、僕は違うと思った。
――いや、違って欲しいと思った、と言うべきか。
出血量が多かったのもさることながら、葵咲ちゃんとのことが気になりすぎて、睡眠不足だったのも祟ったみたいで。
要は失血はきっかけにしか過ぎなくて……僕は丸2日間爆睡していたということだ。
両親によると、僕の予想通り、その間、葵咲ちゃんはずっと僕のそばを離れずにいてくれたみたいだ。
周りがどんなに少し休んだ方が……と説得しても、頑として僕から離れようとしなかったらしい。
「貴方と葵咲ちゃんは兄妹みたいにして育ったんですものね」
母はそう言って笑ったけれど、僕は違うと思った。
――いや、違って欲しいと思った、と言うべきか。