僕惚れ①『つべこべ言わずに僕に惚れろよ』
パスタもいいしハンバーグも捨てがたい。あ、カレーもいいなぁ。って、ちょっと待て、ピザもあるのかよ。
メニューをめくっていると、空腹も手伝って色々目移りしてしまう。ページを行ったり来たりしながら真剣に迷っていたら、
「私、シーフードドリアにする」
葵咲ちゃんの声がした。
幼い頃からスパッと物事を決める子だった彼女は、メニュー選びも早かった。それを見て、男の僕があれこれ悩んでるのはちょっと恥ずかしいな、とか思ってしまった。
「じゃ、僕はアラビアータとピザ」
ひとつに絞れなかったから、苦肉の策で二つ選んでみる。昼食を何だかんだで食べ損ねているし、余裕で食えるだろう。
メニューから顔を上げて、「葵咲、サラダとかいらないの?」と聞くと、途端彼女が巧みに視線を逸らす。
(眼鏡姿、まだ慣れないのか……)
好いてくれているみたいなのは嬉しいけれど、照れが勝ちすぎていつまでも目を見て話してもらえないのは少し寂しいかも。
メニューをめくっていると、空腹も手伝って色々目移りしてしまう。ページを行ったり来たりしながら真剣に迷っていたら、
「私、シーフードドリアにする」
葵咲ちゃんの声がした。
幼い頃からスパッと物事を決める子だった彼女は、メニュー選びも早かった。それを見て、男の僕があれこれ悩んでるのはちょっと恥ずかしいな、とか思ってしまった。
「じゃ、僕はアラビアータとピザ」
ひとつに絞れなかったから、苦肉の策で二つ選んでみる。昼食を何だかんだで食べ損ねているし、余裕で食えるだろう。
メニューから顔を上げて、「葵咲、サラダとかいらないの?」と聞くと、途端彼女が巧みに視線を逸らす。
(眼鏡姿、まだ慣れないのか……)
好いてくれているみたいなのは嬉しいけれど、照れが勝ちすぎていつまでも目を見て話してもらえないのは少し寂しいかも。