僕惚れ①『つべこべ言わずに僕に惚れろよ』
「り、理人は……私のお兄ちゃん……でしょ?」
なんて冗談だろ。
「そっか。――兄貴なら……そんなに意識しないはずだよね」
彼女の言葉にほんの少し苛立ちを覚えた僕は、そう言ってわざと微笑んで見せてから、「嫌なら突き飛ばしてくれて構わない」と続けて、葵咲ちゃんの上に覆いかぶさるようにして唇を奪った。
いつもは彼女が抵抗できないように両手を封じてキスするんだけど、今回は敢えてそれをしなかった。彼女の出方が見たかったから。
「……んっ」
キスをする僕の胸元に彼女の手が伸びてきて、ほんの一瞬手のひらで微かに押し戻すような抵抗があった。……でもそれだけで、結局彼女は僕を突き飛ばしたりしなかった。
それをいいことに、口づけの角度を変えて、葵咲ちゃんの舌に自分のそれを絡めても、いつもみたいに逃げるような素振りはなくて……そればかりかおずおずとぎこちない動きで僕の求めに応じてくれて。
なんて冗談だろ。
「そっか。――兄貴なら……そんなに意識しないはずだよね」
彼女の言葉にほんの少し苛立ちを覚えた僕は、そう言ってわざと微笑んで見せてから、「嫌なら突き飛ばしてくれて構わない」と続けて、葵咲ちゃんの上に覆いかぶさるようにして唇を奪った。
いつもは彼女が抵抗できないように両手を封じてキスするんだけど、今回は敢えてそれをしなかった。彼女の出方が見たかったから。
「……んっ」
キスをする僕の胸元に彼女の手が伸びてきて、ほんの一瞬手のひらで微かに押し戻すような抵抗があった。……でもそれだけで、結局彼女は僕を突き飛ばしたりしなかった。
それをいいことに、口づけの角度を変えて、葵咲ちゃんの舌に自分のそれを絡めても、いつもみたいに逃げるような素振りはなくて……そればかりかおずおずとぎこちない動きで僕の求めに応じてくれて。