僕惚れ①『つべこべ言わずに僕に惚れろよ』
許して欲しい
僕の言葉に、葵咲ちゃんの瞳が大きく見開かれる。
「いいの、かな?」
良いも悪いも、一体誰の許しが要るというのだろう?
「いいに、決まってんだろ」
僕が太鼓判を押しても、葵咲ちゃんは不安そうな顔のまま。
「葵咲は誰の許可がいると思ってるの?」
問えば、自分の家族と、僕の家族だと。
自分たちのことを兄妹のようにしか思っていない彼らを騙すように付き合うのは嫌なのだと、そう言って俯いた。
「今日だって……お母さんとおばあちゃん、二人して理人が一緒なら大丈夫って言ったの。理人がいるなら遅くなっても安心だって。それって……私たちの間には何も間違いなんて起こりっこないって思ってるからじゃ……ないの?」
確かに僕が電話した時も、葵咲ちゃんのお母さんから似たようなことを言われた。
その時はその言葉に一瞬罪悪感に似たものを感じたけれど、そんなことすぐに忘れてしまっていた。
でも律儀な性格の葵咲ちゃんは違ったんだ。
「じゃあさ、葵咲。そこをクリアしたら……何も問題はないわけだね?」
「いいの、かな?」
良いも悪いも、一体誰の許しが要るというのだろう?
「いいに、決まってんだろ」
僕が太鼓判を押しても、葵咲ちゃんは不安そうな顔のまま。
「葵咲は誰の許可がいると思ってるの?」
問えば、自分の家族と、僕の家族だと。
自分たちのことを兄妹のようにしか思っていない彼らを騙すように付き合うのは嫌なのだと、そう言って俯いた。
「今日だって……お母さんとおばあちゃん、二人して理人が一緒なら大丈夫って言ったの。理人がいるなら遅くなっても安心だって。それって……私たちの間には何も間違いなんて起こりっこないって思ってるからじゃ……ないの?」
確かに僕が電話した時も、葵咲ちゃんのお母さんから似たようなことを言われた。
その時はその言葉に一瞬罪悪感に似たものを感じたけれど、そんなことすぐに忘れてしまっていた。
でも律儀な性格の葵咲ちゃんは違ったんだ。
「じゃあさ、葵咲。そこをクリアしたら……何も問題はないわけだね?」