今日も久遠くんは甘い言葉で私を惑わす。
「かっ、可愛いっ……!!」


くまの後ろからひょっこり執事さんの姿が見えて、運んできてくれたんだなぁと理解しつつ、大きすぎるくまちゃんをただただ見つめる。


「わわぁっ……しゅごいっ……」

「……嬉しい?プレゼント

「うん!!ってえ……?」


くまちゃんも、プレ、ゼン、ト……?


「それも天音へのプレゼント。あとは……ちょっと待ってて」

「う、うん?」


久遠くんはそう言いながら一度私の部屋を出て行った。


ど、どうしたんだろう?


……


そして、目に入ったネコ耳。


可愛いっ……もふもふしてるっ……。


ちょ、ちょっとさ、触るだけっ……。


そして私はもふもふとネコ耳を触らせていただいていると……。


ガチャン!!


「ふにゃっ!?」


勢いよく開いたドアにびっくりして思わず前にずっこけると、ネコ耳がぴゅーっと空を飛んで、私の頭にスポットハマった。


「ぴぇっ……!?」

「……」


ポカンとした表情を浮かべながら、私と久遠くんの視線が交わった。


「は?」

「ぴゃ……?」


久遠くんは、くまちゃんのお耳と、足と手にもふもふした靴と手袋を付けてた……。

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