今日も久遠くんは甘い言葉で私を惑わす。
こんな廊下でそんなこと言われて、私恥ずかしくて死んじゃいそう……!!


顔がかあぁっとタ熱くなるのがよくわかるっ……。


うううっ……。


「……照れてるの?」

「っ……う、うんっ……」

「えへへ、喜んでくれた?」


きゅんっ!


私のことを覗き込むように可愛く見つめる久遠くん。


こ、この子はどれだね可愛ければ気が済むのだろうっ……。


「も、もう久遠くん!だ、だめだよ簡単に可愛いとかっ……!!」

「……?生涯天音しか言う人がいないのに?」

「っ……!!」


嬉しいけど、反論しにくいっ……。


ううっ……本当にとにかく可愛いよおっ……。


「……顔真っ赤。可愛い、監禁してもいい?」

「ふぇっ?か、監禁……!?」


か、監禁ってあの監禁だよねっ……?


「ぶ、物騒だよ!」

「……本気なのに……」

「いやいや!本気は余計に物騒だって……」

「……俺先行ってるね」


さすがに私たちがうるさすぎたのか、仁くんは先に教室に行ってしまった。


ううっ……仁くん、ごめんなさいっ……。


「あーあ。行っちゃったね」

「私たち、うるさかったよね……」

「んー……っていうよりは……いやなんでもない」


……?な、なんだろうっ……。


ものすごく気になっちゃうよっ……!!

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