今日も久遠くんは甘い言葉で私を惑わす。

「ごめんね……！！ほ、本当無意識でっ……」

「……だから、そういうとこだよ」

「えええっ……！？」


ま、ますますわからなくなってきちゃったっ……。


「……まぁいいや。それより、一週間後、デートしない？」

「？い、いいけどっ……どうして一週間後」

「空いてるのがそこしかなくて」


あっ……そっか、久遠くんはお仕事してるもんね。


「た、多分大丈夫だと思う！」

「わかった。じゃあ楽しみにしてる」


なでなでと優しく撫でてくれる久遠くん。


久遠くんに撫でられるの、とっても好き……。


「あ、天音ってさ」

「うん？」

「感情の起伏が激しいの？」

「ふぇ！？」


そ、そうなのかな……！？


「陽奈と颯が言ってたよ」

「そ、それはっ……陽奈ちゃんが信用できる親友だから、だよ！！」

「へー」


私、生まれてから陽奈ちゃんと喧嘩したこと数回と、久遠くんにこないだ怒ったことくらいしかないと思うのに……。

　
「……まあ颯のことだし多少偽ってるだろうけど……」

「あ、あははっ……」


多分、いやきっとそうだっ……！！



……そして、授業が始まり、いつも通りに授業を受ける。


いま、私は幸せなはずだけど……少し引っかかるところがあったのだ。