今日も久遠くんは甘い言葉で私を惑わす。
「……したい……イチャイチャ、しよっか……!」

「!うん!じゃあいっぱいちゅーするね」

「ふぇ!?」


ぎゅっと抱きしめられながら後ろに倒れてソファにダイブをする。


「はわっ……!くしゅぐったぁいっ……へへへっ……」

「ふふっ、いっぱいキスマつけるからね」


久遠くんはそう言いながら私の首筋にちゅっちゅと愛らしくキスを落とす。


「……天音、これから僕の愛はもっと重くなる。それに、蘭たちや白雪や僕の弟たちも敵になると思うけど……守るから」

「?う、うん……!ありがとう……?」

「ふふっ、うん、それでいいよ」

「え、えへへっ……」


とにかく、久遠くんが守ってくれるなら安心だ。


「……あ、じゃあこれから一緒に生きていく上で、言わなきゃいけないことがある」

「……?」

「僕は、不良になったことがあります」

「あっ……はい」


そういえば、そんな話もあったなぁ……。


「……でもそれは、天音を守るためだったんだ」

「……?私を……?」

「うん。不良みたいなヤツらが危害を加えそうだったから、颯と倒してた、それだけ」

「それは不良じゃなくて、ヒーローだよ!ありがとう……!!」

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