今日も久遠くんは甘い言葉で私を惑わす。
「うっ……わかった……」

「ああああ……可愛いねぇ〜……よしよし」


頭を撫でると嬉しいのかにこにこと微笑むようちゃん。


「あー……最高……これ以上の癒しはないよ……」


なんだよこのクソ可愛い生き物は……。


「っ……」

「……もしかして、照れてる?」

「照れて、ない、もん……」


愛らしい頬を愛らしく朱色に染めるようちゃん。


「えっへへ〜可愛いねぇ」

「う、うるさい……!」


ふふっ、強がっちゃって。


「……あ、着いたね」

「……!わぁ!すごい!遊園地だ……!!」

「ふふっ、喜んでくれてよかった」


それから遊園地に入り、ウキウキのようちゃんを小型カメラで撮影しながらアトラクションに向かう。


「ねぇねぇ!あれ!ジェットコースター乗りたい!!」

「ふふっ、いいよ」


無心と俺の手を握ったようちゃんは、嬉しそうに俺を引いてジェットコースターへと向かった。


……ジェットコースターにのり、手を繋ぎ発射まで待つ。


「な、なんか怖くなってきたぁっ……」

「ふふっ、大丈夫だよ」


そういえばようちゃんは高所恐怖症だもんねぇ。                  
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