今日も久遠くんは甘い言葉で私を惑わす。
どうやら久遠くんの身長は186㎝らしく、私の身長は150なため、急に36㎝もの差ができたらさすがに変な感じがするらしい。


「うゎぁ!天音ぇー!!」

「わわっ!陽奈ちゃん!?」


颯くんの身体だから、違和感が半端ない……!!

ぎゅっと抱きつかれて、私たち女子同士だったらいいものの、容姿が男子の場合どう見えているのか……。


「ううっ……1時間なんて長いよぉ……!!」

「あと53分の辛抱よ!」

「長いぃ……!!」


うう……!早く戻りたいよ……!!


久遠くんは美形すぎて、中身が私だと申し訳ない……!!


「……天音」

「……?なぁに?」

「俺の格好で、中身が陽奈の颯に抱きつかないで」

「あっ……ごめんなさい……!!」


そうだよね、嫌だよね……!!


「元はと言えば颯せいよ!!責任とって!!」

「うーん……じゃあいっぱいちゅーしてあげよっか?」

「そうじゃない!!」


あ、あはは……相変わらず仲が良くてよかったなぁ……。


「……それにしても、あと50分となると暇ね……」

「そうだね……」


なにか暇つぶしがしたいなぁ。


「ごめんーちょっと俺久遠とやりたいことあるから廊下出るね。絶対開けないでね」

「え?あーわかったわ」

「わ、わかったよ……!!」


な、なんだろう……!?
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