今日も久遠くんは甘い言葉で私を惑わす。
蓮くんは日に日にお兄さんになっていってる。

「……なんか、わかった気がする」

「?なにが?」

久遠くんがなにかを言い始める。

「天音が、大人っぽい理由がわかった」

「ええっ……私、大人っぽくなんてないよ」

「いや、大人っぽい」

そ、そうなのかなぁ……?

で、でも……。

「ありがとう!」

満面の笑みでそうお礼を言った。

「っ……くそ……可愛すぎ」

「?な、なんか言った?」

「なんでもない」

「天音ー!運び終わった!」

あっ……蓮くんもう全部運んでくれたんだ……!!

「ありがとう蓮くん!!」

蓮くんにお礼を言った瞬間だった。

ピーンポーン。

「……誰、だろう?」

「天音、俺が出る」

「えっいいの……?」

「ああ」

で、でもなんで……。

謎に包まれたまま、久遠くんは玄関に向かう。

ガチャンッ。

「あーまーねーちゃん!」

「……あ”……?」

思わずこっそり久遠くんに着いて行く。

そして、久遠くんのありえないくらい低い声。

ん?って、ていうかっ……。

「理人、さん……?」

「お!天音ちゃんじゃーん!俺の本命〜久遠はどいて」

「……お前、なんのつもりだ」

「なんのって、天音ちゃんに会いにきたの」

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