今日も久遠くんは甘い言葉で私を惑わす。
「「久遠、起きたらぶっ殺す〜」」

そんな蘭くんと理人くんの声が聞こえた気がしたが、聞かないことにした。

そして、勉強会どころではなく……。

時刻は6時。

ようやく目覚めた久遠くん。

まるでなにごともなかったかのように普通に過ごしていた。

一方の私は睡眠不足すぎて久遠くんの上で安眠。

久遠くんと同時に起きて、従兄弟たちにガン見されていることに気がつく。

顔からぷしゅー!と煙が出てしまうのではないかと心配になるほど顔が赤くなってしまった。

「み、みんな、結局、勉強会できなくてごめんなさい……」

「「「「「「「「別にいーよ!!」」」」」」」」

従兄弟たちは優しく微笑みながらそう言ってくれる。

「俺も別に、コイツら(従兄弟)たちと遊べてケッコーおもろかったし、全然いいぜ。でもその代わり、今度また放課後教えてくれ」

「!!うん!ありがとう蘭くん!面倒まで見てもらったりして」

「だからいいって」

蘭くんは偉いなぁ。

……兄貴肌……?なのかな?

「あと、理人くんも、面倒見してくれてありがとう」

「全然いいよ〜」

「あとっ……久遠くんも……ありが、とう……」

「ん。」

「……マッジで久遠って天然だよね、割と」

理人くんがそう言いながらクスクスと笑う。

「天音チャン、コイツ(久遠)、天音ちゃんを抱きしめてたこと知らない」

「えええっ!?」



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