今日も久遠くんは甘い言葉で私を惑わす。
「俺は四季。久遠の一応友達だよ」

「そ、そうなんだ」

久遠くんのお友達なだけあって……この人も、イケメンさんだな……。

「それで……久遠のこと、怖がらないで欲しいんだ」

「へっ……?」

「朝伝えたかったことも、本当はこっち」

そ、そうだったんだ……。

でも、怖がる……?

「私は怖いなんて思ったことないよ」

「え?……」

「私がいま怖いのは……久遠くんに、冷たい目で見つめられることだけなの」

つまり、自分自身に自信がないから怖いだけだ。

久遠くんは優しい人だから、全然怖くない。

「天音ちゃんは、そんな怖い目で見られると思ってるの?」

「えっ……?」

だって、可愛い女の子はみんな振られてたから……。

「ど、どういうこと……?」

「久遠は、天音ちゃんのこと、大好きなんだよ?」

「えっ……?そ、それは……どう言う意味での……?」

「それは——」

「あっ……ごめんねもう教室もどら戻らなきゃ」

私はタッタッタとかけながら教室に戻った。


席に座り、窓の外の景色を見る。

「綺麗……」

まだ咲いている桜の花の花びらがパラパラと舞っている。

そういえば……もうすぐ、私の誕生日だなぁ。

4月26日。私の誕生日だ。

いまは4月23日。

あっという間。



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