今日も久遠くんは甘い言葉で私を惑わす。


そして……。

「まぁ!!!なんてお綺麗なの!!」

「さすが時期当主の妻だけあるわ!!」

み、みなさんものすごい勘違いをっ……!!


「あ、あのっ……え、えっと……」

「どうされましたか?」

「わ、私このあとどうすれば……?あ、あと、みなさんありがとうございましたっ……!!!!」

まさか、服装を変えただけでこんなにいつもより明るくなれるとは思っていなかった。


「ふふっ、いいえ〜」

「では、私が連れて行きますね、奥様のところへ」

「あっ……!!ありがとう、ございますっ……!!」

ふぅっ……あくまで演技だから……。


ん……?でも、久遠くんと私を結婚させたいって奥様が、言ってたって言ってたよね……?


それからゆっくりと奥様のいる場所へと歩いて向かう。


そして、着いたのは……。


これでもかと思うくらい広く綺麗なお部屋だった。


そこには、王子様のような格好をした久遠くんがいた。

普段より髪型がきっちりとしているというか、サラサラストレートになってて、可愛いしカッコいい。

「っ……天音、おいで」

「あっ……は、はいっ……!!」

久遠くんに手招かれて、久遠くんの隣の席に座る。

「まぁ〜!天音ちゃん!大きくなったわね!」

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