今日も久遠くんは甘い言葉で私を惑わす。
「……では二つ目、天音が俺のことを好きと限らないのに、いいんですか」

「……お前も永遠も、本当バカだよな」

「……」


どういう、ことだ……?


「いいか、この俺が娘が好きでもないヤツに娘をやるわけねぇだろ」

「は、はぁ……?つまり、それは……」


天音は、まだ好きに達してないけど、友達以上、恋人未満的な感じ……ってことか……。


「あーもういいわ。ほら、帰れ帰れ契約書は後日渡す」

「わかりました。ありがとうございました」

「おう」

部屋を出て、廊下に出ると……。


「み、尊にっ……意地悪されるっ……」

と、涙目になっている天乃さんがいた。

「あ、あの、大丈夫ですか?」

「く、久遠くん……!!み、尊は歳下のくせに私をいじめんだよ……!?ひどくないかなぁ?!」

「あ、あはは……」

歳下だったんだ……。


テンションとか、もう天音そっくりだな。


「あ、失礼ながら、なんで2人は結婚したんですか?」

「……ううっ……脅された、んだよ……」

脅された……?


「脅されたって言うよりは、騙されたって言った方が合ってるかな……」

「そ、それはどういう……」



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