今日も久遠くんは甘い言葉で私を惑わす。
「や、やだっ……は、離して……!!」

「ごめんごめん〜」

理人くんはそのまま私を連れて屋上に向かって行った。



「も、もう、なんなの……!?」

「ふふっ、ごめんね」

するとポスッと屋上のベンチに座らせて、顔をグイッと近づけてきた。

「天音ちゃんってさ〜本当可愛い顔してるよね」

「か、からかわないでよっ……!!」

「久遠とはどうなの?」

「えっ……あっ……わ、わかんなくてっ……」


どうなったのか、わからない……、な……。


「わかんない?ふふっ、ちょっと相談してみて」

「っ……」

もしかして……理人くんは、こうやって私の相談に乗ってくれるために……?

私はそうだと信じて、理人くんに全て話した。


「へー……婚約……ね……」

「うんっ……」

「……じゃあさ……俺にしてみない?」

「……どういう、こと……?」


俺にする……?

理人くん……?


「俺が、天音ちゃんの旦那さんになってあげる」


そう言った理人くんは、私のおでこにちゅっとキスをした……。


「えっ……?」

そして、理人くんは私の唇に唇を合わせようとしてくる。

「い、いやっ……」


次に動こうとしたら、私は両手を片手で理人くんに簡単に拘束されて、さらに顔が近づく。


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