HONEYHOLIC(2)運命ウエディング~身代わり見合いの代償は溺愛~
プロローグ*見合い相手は社長!?
東京・赤坂。
大手広告代理店『順天堂』本社ビル二十階。
『順天堂メディアパークス』
雑然としたオフィスフロア。
電話の音や話し声、パソコンのキーを叩く音。
たくさんの音が入り混じっていた。
私はその中で校正チェックをしていた。
わが社は『順天堂』メディア部門だけを分割した子会社。
『順天堂』とのつながりは強く、新卒社員の合同採用、人材交流は積極的で、社内制度の均一化も行われ、働きやすい職場環境だった。
私は小泉雪姫(コイズミユキヒ)二十五歳。
「小泉さん!」
上司の香川部長からお呼びがかかった。
「はい」
私は仕事を中断して腰を上げて部長のデスクに歩み寄った。
部長のデスクの脇には若い男性が立っていた。
年齢は三十歳ぐらい。落ち着いた風貌でこのフロアには居ないタイプの男性だった。
宵闇色の瞳で私をジッと見つめた。
大手広告代理店『順天堂』本社ビル二十階。
『順天堂メディアパークス』
雑然としたオフィスフロア。
電話の音や話し声、パソコンのキーを叩く音。
たくさんの音が入り混じっていた。
私はその中で校正チェックをしていた。
わが社は『順天堂』メディア部門だけを分割した子会社。
『順天堂』とのつながりは強く、新卒社員の合同採用、人材交流は積極的で、社内制度の均一化も行われ、働きやすい職場環境だった。
私は小泉雪姫(コイズミユキヒ)二十五歳。
「小泉さん!」
上司の香川部長からお呼びがかかった。
「はい」
私は仕事を中断して腰を上げて部長のデスクに歩み寄った。
部長のデスクの脇には若い男性が立っていた。
年齢は三十歳ぐらい。落ち着いた風貌でこのフロアには居ないタイプの男性だった。
宵闇色の瞳で私をジッと見つめた。
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