HONEYHOLIC(2)運命ウエディング~身代わり見合いの代償は溺愛~
私も達生さんの隣で姫香を見つめた。
「癒されるな…」
「はい」
「自分の子供ってこんなに可愛いんだな…」
すると姫香は短い両手をウニウニして動かし、薄い眉を寄せて、泣き出した。
「達生さんが熱い視線を送るから…起きたじゃないですか!?」
「俺のせいか??それよりも…抱っこしないと」
達生さんが慣れない手つきで泣きわめく姫香を抱っこする。
そして、私に引き渡した。
「オムツか?ミルクか??」
「おっぱいもあげたし、おむつも替えたのに…」
「姫香お前はパパとママになにしてほしいんだ?」
「赤ちゃんに普通に話し掛けてもダメですよ…達生さん」
「赤ちゃん語か‥ひめちゃん、パパとママになにしてほしいんでちゅうか?」
新米のパパとママ。
可愛いお姫様に振り回される従者のようだった。
(完)