HONEYHOLIC(2)運命ウエディング~身代わり見合いの代償は溺愛~
突然の『順天堂』代表取締役の登場でフロアは仕事処ではなくなった。

「香川部長…大切な部下をお借りして申し訳ありませんでした…」

「いえ・・・達生社長自ら…来られるなんて驚きです」

わが社の社長も苗字は白石。
二人を区別する為、達生社長、湊社長と社内では呼んでいた。

私と社長の結婚が知られ、皆に祝福されてしまった。

「これで…社内では君は俺の妻だと言う認知されたな…」

「そうですね…」

こんなに社内で注目されたのは入社以来初めてかもしれない。
私は彼をエレベーターホールまで見送りにいった。
「嫌だったか?」

「いえ…」

「俺も独身貴族とはおさらばか…結婚は人生の墓場だと言うヤツも居るが…実際はどっちなんだろうな…」

「私も結婚した事ないから、わかりません」

「俺もだ…」



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