HONEYHOLIC(2)運命ウエディング~身代わり見合いの代償は溺愛~
背中に大きな傷を残してしまった。
手術で傷痕を消す事は可能だと医師に言われたが、俺はあえてその傷痕を残した。


そのせいでアイドルの夢は絶たれてしまった。
しかし、俺にとって背中の傷は名誉の勲章となっていた。



俺のお見合い相手はどっちだ?


俺がクマから護った雪姫ちゃんなら、ウチの子会社『順天堂メディアパークス』で働いているな…

俺に何のお礼も言って来ない様子を見ていると未だにあの時の記憶は戻っていないんだろうなぁ~

「姉の明姫さんの方だ」

「そっか…明姫さんの方か…」

「雪姫さんの方がいいか?」

「いや…」

俺の顔を見たら、彼女…あの時の怖い記憶を思い出すかもしれない。可哀想だ。

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