HONEYHOLIC(2)運命ウエディング~身代わり見合いの代償は溺愛~
見合い場所に現れたのは俺が命を張って護った雪姫さんの方。

明姫さんには以前から交際している男性がおり、その男性との結婚が決まっていた。

まさか、父さんと同じく身代わりの花嫁と結婚するなんて・・・


あの時の記憶がない雪姫さんを恨めしく感じて少しだけ意地悪してしまった。

俺は彼女に嫌われてるかもしれない。

彼女の気を惹くためにはコーガと会わせるしかない。
売れっ子のコーガに空いた時間はあるだろうか?
マネジャーにコーガのスケジュールを訊かないと。
俺は幹部たちの居る会議室に急いで向かう。

俺の上の妹・小野瀬奈有(オノセナユ)部長を進行役として会議は進んでいた。

俺は皆に頭を下げながら自分の椅子に着席する。

俺の隣に椅子に座るのは小野瀬棗(オノセナツメ)副社長。

夫婦揃って幹部となり、俺と一緒に会社を切り盛りしていた。

「これが本日の会議のレジュメです。社長」

「サンキュー」

棗が俺に会議のレジュメを渡して来た。

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