HONEYHOLIC（２）運命ウエディング～身代わり見合いの代償は溺愛～

「実はな…雪姫・・・」

父は語尾を濁しながらは話を切り出した。

「何？」

「頼む…明姫（アケヒ）の代わりに見合いしてくれないか？」

「えっ？」


「雪姫…私、智則君の赤ちゃんがデキて・・・結婚することになったの・・・」

私と姉は一卵性の双子。

姉は地元の大手ゼネコン『久我建設』に就職。


明姫のお相手の高井智則君は幼なじみ。

彼は『久我建設』の跡取り息子。

私と同い年で二人はパパとママ・・・

でも、私は二人の結婚を心から祝福できなかった。

私も智則君が好きだったから・・・

まぁー…二人が付き合い始めたのは七年前・・・


昔の話だけど…

私と明姫は性格は違えど同じ顔。

私の方が頭いいし、女子力だって高いはずなのに…

智則君は明姫を選んだ。


「お父さん…見合いの相手って…誰？」

「白石達生さんだ…」

「えっ！？」

『順天堂』の社長！！？