HONEYHOLIC（２）運命ウエディング～身代わり見合いの代償は溺愛～

私は一旦お手洗いに行き、頭痛が鎮まるのを待った。

「！？」

再びキッチンに戻ると伊集院さんが揚げ物をしていた。

「何を揚げているんですか？」

「海老だ。ガーリックとコリアンダーの香りが食をそそる。食べるか？」

「いいんですか？」

「構わないぞ」

私は揚げたての海老を食べた。

「美味しい」

「達生からメールがあった。適当に何か買ってくると・・・」

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大人数で食べられる大きなダイニングテーブルに三人だけとは少し寂しい気がするけど、夕食は明るい雰囲気で始まった。

「まさか…敦司さんがこんなに早く帰って来るなんて…」

「今日から雪姫さんと住むと言うなら、早く言ってくれ。達生」

「・・・すいません。敦司さん」

「その思い付きで行動する所は昔から変わらないな…達生」

「そうですね…すいません」
「お前の悪い癖だ…」



伊集院さんの前での達生さんは従順だった。