HONEYHOLIC(2)運命ウエディング~身代わり見合いの代償は溺愛~
[陽那ちゃんが槇村先輩とね…」

私は黙って二人の会話を訊いていた。

「あ…槇村先輩も同じ高校の先輩だ。『東亜医科大付属病院』の産婦人科医だ」

槇村?産婦人科医!?

「その人知ってます…横浜では有名な産婦人科病院のご子息ではないですか?」

「そうだ…先祖代々産婦人科医の家柄だ」

「私たちも槇村先生が取り上げてくれたんです」

「雪姫は横浜の『槇村レディースクリニック』で誕生したのか…で、敦司さんはどうするの?」

「・・・詳しい事はいずれ話す。私の事よりも二人はこれからの未来を話合えばいい」

「何を話すんだ?まずは子供の数か?敦司さんの時はどうだった?」

「・・・私たちの話はいいだろ?」

伊集院さんは達生さんを睨んだ。

「私は自分の部屋で寝る。二人で心おきなく楽しんでくれ」

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