HONEYHOLIC(2)運命ウエディング~身代わり見合いの代償は溺愛~
小刻みに塞がれる唇。

鼓膜に響く水音が恥ずかしい。

また、私の体が熱くなっていく。
私たちはキッチンの物音で気づき、慌ててキスを止め、キッチンの方に目を遣った。
私たちは伊集院さんと目を合わせた。

「お取込み中、すまない。キッチンに腕時計を忘れて…」

伊集院さんは申し訳なさそうに言うと、慌てた様子で部屋を出た。

「くそっ…敦司さんのせいだ」

彼は口惜しそうに呟く。

「やる気が失せた」

「敦司さん…絶対にワザとだ」

「どうしてそう決めつけるんですか?」

「俺と雪姫に焼いてる」

私から見れば、嫉妬しているのは達生さんの方だと思う。

結局その日の夜、私はゲストルームで就寝した。



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