HONEYHOLIC（２）運命ウエディング～身代わり見合いの代償は溺愛～

「冷蔵庫の中、空っぽなんですよ…そうだ…ついでに伊集院さんに今夜も夕食一緒に食べるか？訊いて下さい」

「はぁ？雪姫…今夜も敦司さんと三人で夕食食べるつもりか？」

「ダメですか？」

雪姫は敦司さんを気に入った様子。
そりゃ政治家の名家・伊集院家の人間。敦司さん自身も東大卒のハイスペックな人。
容姿端麗だし、家事と料理も得意。

俺よりもいい旦那になると思うが。

「大体、俺と敦司さんは同居を解消したんだぞ…」

雪姫は男に対して無防備な感じがする。

「雪姫君は俺の妻だぞ。自覚を持つんだ」

「持ってますよ…」

「持ってるなら、俺と二人で夕食だ！」

「達生さんがそう言うなら、従います」

「それでいい…」

女を振り回していたこの俺が十歳年下の雪姫に振り回さている事実に頭を悩ました。先行きが不安だ。