HONEYHOLIC(2)運命ウエディング~身代わり見合いの代償は溺愛~
お義母さんの案内でリビングに通された。

「凄い…」

門扉といい、邸宅といい、さすがは元華族の白石家。
由緒ある調度品がさりげなく飾られていた。

「いちいち…雪姫はリアクションがオーバーなんだ」

「雪姫さん、何飲む?」

「えーとコーヒーで」

「母さん…父さんは何時帰って来るって?」

「十九時って言ってたかしら?」

「そっか」

私たちをソファに座らせ、お義母さんはリビングルームを出て行った。

達生さんは上着のポケットから携帯を取り出し、誰かに電話を掛けた。

「逢沢…俺だ…」

電話の相手は秘書の逢沢さんだった。

お義母さんが自ら私たちにコーヒーと手作りスコーンを運んできた。

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