HONEYHOLIC(2)運命ウエディング~身代わり見合いの代償は溺愛~
「私も手伝いに行こうかな?」

「今日は客人だし…手伝わなくていいよ…」

手伝いに行こうとソファから腰を上げたら、彼に制された。

「達生さんがそう言うんなら…ゆっくりしています」

料理研究家の息子だし、食にはうるさいかもしれない。
どうしよう!?
「達生さんの好きな料理って何ですか?」

「いきなりなんだよ!?」

「だって…これからは私の手料理を食べるワケだし…貴方の好きな料理を訊いておいた方がいいかと思って」

「俺は別にこれと言って好きな料理はない」

「さっき好きだって言っていたスコーン、本当は好きじゃないの?」

「スコーンは料理じゃない…お菓子だ…出された料理は何でも食べる…」
「失敗作で不味い料理でも?」

「不味いのは困るな…雪姫は料理得意じゃないのか?」

「どちらかと言えば…得意ではないです…今から…お義母さんに弟子入りしようかな?」

「いいかもな…姑と嫁のコミュニケーションにもなるから…」
「まずはスコーンの作り方を教えてもらいますね」



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